• テキストサイズ

しあわせはここにある【気象系BL小説】

第13章 Childhood's end


二宮side


かわいいを連発する智さん。
喜んでいいのか…かなり複雑。

黙りこむ俺の頬に
智さんが指の甲の部分を滑らす。

それまでのふざけた表情から一転して
真剣な眼差しで俺を見つめる。


O:「和、おいらの、おいら達の傍にいろよ。

  例え世界中がお前の敵になっても

  おいらが…おいら達が守るから…。

  だから安心しておいら達の前では
  素ままの和でいろよ。

  裸のままの和を晒していいんだよ。

  我慢なんかするな。

  おいらがなんとかするから…。

  もう自分を解放してやりな、
  過去から。

  小学生の頑張って耐えた和也くんは
  たくさんの優しさを持つ
  大人になったんだよ。

  かわいい和、愛してるよ」


そう言ってその胸に抱きしめてくれた。

智さんの眼差しに言葉に包まれて
心の奥で何かが溶ける気がした。

耳に心地いい智さんの心臓の音。
頭を撫でる手。

いつからかここは
最も安心できる場所の一つになった。


「智さん、ありがとう。
 俺のこと、離さないでね、傍にいてね」


O:「安心しな、絶対離してやんないから」


智さんのキメ顔が見えた気がして
思わず笑う俺。


O:「なに笑ってんだよ。
  ほら、風呂入ろう?
  そのままじゃまずいだろ?」


「いいよ、もぅ動けないし…」


O:「いいわけないだろう?
  そのままじゃ…明日…」


言い澱み、赤面する智さん。

人にかわいいって言うけど、この人、
自分がどれほどかわいいか自覚がない。

こっちのほうが困りモノだと思う。


「でも…ほんと、動けないよ」


ちょっと笑いながら言うと
仕方ないって顔しながら、
お姫様抱っこで
俺をバスルームに連れてった。



/ 1081ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp