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青春メモリアル【短編集】

第13章 愛を語ろう@烏野高校排球部




スウスウと気持ちよさそうな寝息。

縁「ああ。美心、こういう風に熱弁した後はいつも力尽きて寝ちゃうんです」

澤「なるほど、エネルギー使い果たしたのか」

澤村が被害を受けた時は途中でとんずらしたので知らなかったのだ。
…だが、そこで澤村は疑問を感じた。

影「にしても、なんで美心さんはいきなりこんな話をしたんでしょうか」

縁「…まあ、俺は大体見当ついてるけどな」

縁下は「お疲れ様」と呟いて美心の頭をポンポンと撫でてから、再び帰り支度に取り掛かった。

西「…なあ、力。なんでそんな事知ってんだ?寝ちゃう事とかさ。俺ら、美心さんとこんな感じの話するの初めてなのに」

田「しかも名前で呼んでるって……先輩だぞ?」


縁下は扉を閉めて、着替えながら答えた。


縁「ああ、…俺と美心、つき合ってるから」

一同「「「「「「「エエエエエエエ!!!」」」」」」」


さらりとカミングアウトした縁下に、一同呆然。


田「なっ、なんで隠してたんだよー!」

縁「美心が言いたくないって言ったからだよ。からかわれそうだし、俺もあんまり言いたくなかったからね。

で、今回言ったのは…話題が愛だったから。最近ちゃんと話せてなかったし、ちょっと寂しかったんだと思う。でも素直に言えないから、こんな形で伝えてきたんじゃないかな」

東「全然分かんなかったよ…」

菅「俺も…まさか縁下と恋人同士だったなんてな…」

すると、美心がパチリと目を覚ました。

縁「あ、起きた。
今回は早かったな」

美心はバッと起き上がる。


「んー、結論!
『恋愛は、人生の花であります。いかに退屈であろうとも、この外(ほか)に花はない。』!」

縁「20世紀作家、坂口安吾の言葉です」


澤「…なんか…お似合いだな、2人とも」

菅「博識カップル」




——こうして嵐は過ぎ去り、


烏野高校排球部の部室に平和が戻りつつあった…⁉︎




fin




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