• テキストサイズ

青春メモリアル【短編集】

第17章 キスでつたわるあいことば@赤葦京治




「なぁ、キスする場所によって意味が違うって知ってるか?」


マネの仕事がひと段落ついたので少し休憩していると、すぐ近くで黒尾さんの声がした。

見ると、黒尾さんだけでなく木兎さんや月島くんも居た。

「マジか!」

「初耳です」

「黒尾!教えろ!!」

「へいよ。まず…あ、美心ちゃん」

「あの、その話気になって…いいですか?」


想いが通じたあの日、京治くんにキスされた…髪の毛。
もしかしたら、その意味が分かるかもしれない。

「勿論。じゃあ行くぞ。
まずは、唇。意味は"愛情"、『貴方を愛している』」

「「おお…」」

木兎さんと感嘆の声を上げる。なんだか大人な感じがした。


「胸へのキスは“所有”、『貴方は私だけのもの』」

「おお…!」

「なんだか…世界が違いますね…」


少し眩しいような気もする。
でも、いつか京治くんとそんな風になれたらな…なんて思ってる。


「他に、同じ手でも意味が細かく分かれてたりするな。
手の甲は“敬愛”、指先は“賞賛”、掌は“懇願”……とかな」

「やけに詳しいですネ。彼女いる訳でもないのに」

「ツツツツツッキー?何を言っているのカナ??」


確かに詳しい。
もしかしたら、『あれ』も知ってるのかな?


/ 145ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp