【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第20章 暴走
怖がらずに居てくれる奴が居れば救われる。
リアにとてそれはシャル。
団長やワタシでなく、シャルなのだ。
でも今のシャルナークには無理な課題よ。
リアのこと怖がてるね。
「しばらくリアはフェイと俺以外と会うのは禁止だ。
リアのことを怖がらないと誓うのなら会え」
「団長。
そりゃいくらなんでも肩入れし過ぎなんじゃないの?」
マチが怒られるのを覚悟で尋ねた。
妙に過保護になっているように感じる。
「…確かにな。
だがリアは蜘蛛に必要な人材だ。
みすみす逃すのは惜しい」
「それは…能力者として、だよね?」
「どう取るかはシャルに任せる。
だが今のリアには支えが必要だ。
寄りかかっても折れない、頑丈な支えが。
自らが背負うと決めた重いものに押し潰されようとしているのだからな。
昔のフェイのように」
「それ言わなくて良いね。
関係ないことよ」