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【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜

第20章 暴走


「殺さなきゃ」


殺らなきゃ…私が殺られる。


リアが今纏っているオーラは前に感じた深く冷たいものではない。


ドス黒い殺気が色濃く混じった、同じ旅団員でも息の詰まるような重いオーラ。


まるで目に見えない重力が自分の身体にのしかかっているかのように。


纏わりつき、体力を蝕(ムシバ)み、呼吸以外の一切の身動きを封じた。


その雰囲気に、オーラに飲み込まれた者は筋1本動かすことすら出来ない。


どこか別の場所を見ているようなリアの瞳は完全に据えていて、別人のようだった。


その瞳には希望も、優しさも、冷静さも、光も、闇すらも写してはいない。


写しているものは、ただ目の前の敵を “ 殺す ” という強い殺意だけ。


オーラだけで人が殺せそう、とはまさにこのことだ。


誰も動くことが出来ず、吹っかけた筈のヒソカでさえも表情を変えないように努めるので必死だった。




僕…興奮しちゃうよ…❤︎
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