第19章 決行

そうこうしている内に、いよいよ決行の時刻になった。


依然ヒソカさんは姿を現さないが、計画に特に支障はないので予定通りの時間帯に、予定通りのメンバーで仕事に向かった。


「フェイ、リア。

少し頼まれてくれるか？」


クロロさんがその言葉と共に紙切れを差し出した。


「もちろんです」


「別にいいね」


文句を言うことはなかった。



フェイタンさんがその紙を受け取ると。


「リア、行くよ」


「はい」


アジトをあとにした。


「何が書かれていたんですか？」


「買い出しね」


と、紙を渡してくれた。


説明が面倒なんだろうな。


「文献がこんなに」


題名と著者名がズラリと書き出されていた。


ざっと10冊前後かな。


「面倒ね」


そう言いながらも脚は真っ直ぐ本屋へと向かっている。


「分担して探しますか？

その方が効率良いですし」


「そうね」


すぐ終わってしまう、短い会話。