第8章 3次試験

今ある点数は1点。


つまり残りは9点分。


毒蜂とイノシシを標的にしよう、と決める。


毒蜂は発煙剤と睡眠導入剤を混ぜ、睡眠ガスを発生させているそれを巣の近くに置く。


薬が完全に回るまでの間にイノシシを狩りに行くことにした。





数キロ離れたところに目的のイノシシを見つけた。


イノシシの前に姿を見せると、血相を変えて突進して来る。


些（イササ）か興奮している様子だ。


直前で横に避けると、後ろにあった太い木が簡単に折れた。


この鼻が凶暴。


硬いものでも楽々砕けるだろう。


逆にいえば問題はあの鼻だけ。


常にお腹を庇いながら行動しているのだ。


突進する時に、お腹を庇う余裕はない。


よってその時に隙が出来るのだ。


その隙を見極めて、腹を刀の先で軽く突いた。


「ふがっ…」


身を固くしたあと、そのまま気絶した。


3点のプレートを手に取ると、先程薬を仕掛けた毒蜂の巣へと向かう。