第8章 去れど一難
ゆっくりと目を開く。
目が覚めている感覚がなくて、ふわふわしている。
なんだが体に力が入らなくて、とりあえず上半身を起こそうとお腹に力をいれると手首から、
“ジャラ……”
と音がして。
そこから力が吸い取られている感覚。
貴)「エース…さん………?」
記憶があった時に周りにいた人達は誰もいない。
いつでも宴、というような煩さはなく気持ち悪いくらい静かで。
きょろきょろとあたりを見渡すも、
木製とは思えないような壁と、力が抜ける錠
__________________海楼石。
必然的に想像できるのは捕まったということ。
それが海軍であろうと賞金稼ぎであろうと同じ。
もう、帰れない………?