第3章 もっと好きになっていいですか?
よし、優に元気もらったし、勇気も出た!ちゃんと浩二さんに返事しないと。
今週末バーに...なんかお腹空いてきたー
あ、冷蔵庫何もない。買い物でも行くか。
電気消して、ガスも使ってない、おっけい!
「え?」
アパートのエントランスから出るとそこに浩二さんがいた
『...』
「どうしたんですか?」
『待ってよう待ってようって思ってたんだけど、昨日たまたま見ちゃって...』
「何を見たんですか?」
『昨日男の人といたでしょ』
「あ、優ですか?」
『多分そうだと思う。それで、一ヶ月も会ってなかったからそれ見ちゃったら会いたくなっちゃって。でもまだ決められてないなら会ったらいけないと思ったんだけど』
「そんな思いさせてたんですね、ごめんなさい」
『俺、ダメかもしれない』
「え?」
『抑えられないよ...』
「え、ちょ、ととりあえずうちの中に入ります?顔色悪いですし」
「大丈夫ですか?」
『最近寝られなくて』
「ごめんなさい、長い間」
『いやいいんだよ』
「お腹空いてませんか?私お腹空いてるんですけど...」
『まぁ空いてるかな』
「じゃあ何か買ってきますね、冷蔵庫ん中何もなくて」
『︎だめ。』
「え?」
『行かないで』
「ちょっと裾つかまないで、倒れる」
『いいよ倒れても』
「うわっ」
『抱きしめてもいい?』
「もうしてるじゃないですか。あの、今週末バーに行こうと思ってたんですけど、浩二さん来てくれたので言っちゃいます、私決めました、付き合ってください!」
『...』
「浩二さん?」
『すごく、嬉しい』
「浩二さん、苦しい」
『あ、ごめん強すぎた。ありがとう』
「で、お腹空いてません?」
『ムードってもんがないよね』
「ああ、ごめんなさい」
『まあいいけど。お腹は空いてるけど今それどころじゃない』
「どういう...!」
浩二さんは私の後から前にきた
「か、顔が近いです」
『ねぇ、』
「なんですか」
『そっぽ向かないでよ。目を見て』
「目見るの苦手なんですけど...」
『いいから』
浩二に顔を手で固定される
『昨日の男、誰?』
「あ、優ですか、優は...」