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第11章 アカシックレコード


「おい!カズ!とりあえず落ち着け。りっちゃんキレるぞ。」

蘭丸さんが一喝すると
カズトラさんは足を止めた。

律さんは逃げるように
蘭丸さんの後ろに隠れた。

「んじゃさ、一つだけ真面目な質問をしてもいいかな?雛ちゃんに。」

カズトラさんはそういうと
真面目な顔で私の方へ歩みよってきた。

その真面目な顔と先程とは違う真面目なトーンに
思わずその場に緊張が走る。

私は何を聞かれるんだろうと
胸をドキドキとさせていた。

カズトラさんは私の目の前に立つと、
口を開いた。

「すっげぇ、真面目に聞きたいんだけどさ…」

「は、はい。」

「今日のパンツ何色?出来たら詳しく形状もくわ…ゴハッ」

カズトラさんは私の隣に居る
陽くんといつの間にかやってきた優月さんによって
殴られていた。

「雛にセクハラすんなっ!」
陽くんはプンプンと怒っていた。

「…はぁ…。」
優月さんは大きく溜息をついていた。


「んもー!冗談だってぇー!君ら息合いすぎだよ!どんだけ雛ちゃん愛してんのさー!」

そう言ってケラケラと笑いながら
カズトラさんは蘭丸さんの方へ歩いていく。

「んで?蘭ちゃん、樋渡のこと教えてよ。俺、ちょー気になるんだけど。」

カズトラさんは今度こそ真面目なトーンでそう言った。

「お前が騒いでたんだろうがアホ。…んじゃ、樋渡ちゃんのお話ちゃちゃっとするよ。」

蘭丸さんがそういうと、
再び教会内がピリっとした空気に包まれる。

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