第17章 かごの中の鳥（裏：政宗）

「俺は、見えてないとつまらねぇ」
「っ･･！じゃあ、これ、取って･･･んっ？！」

下唇を甘噛みされると、そのまま唇を塞がれる
唇の重なる音、小さな息遣い
湖は次第に、政宗の口づけに夢中になり始めた
応え始めた湖に政宗は小さく鳴る髪飾りを外し、その紐で両手を拘束した
そして、腕を上に上げると張りの一部に引っかけた

「っ、政宗？！」

湖は、両手を引っかけられ畳につま先立ちするような形になったのだ

（っ、これじゃ･･･目隠し外せない･･･しかも、立ってるのもやっとだよっ）

「外して･･･っ」
「暴れるな、結び目がきつくなる」

政宗の声が耳元に響く、それと同時に耳の中に舌が入り込んだ

「ひゃっ･･･っ」

驚いて首をすくめるも、その反応が気に入ったのか
政宗耳たぶを吸ったり甘噛みしたり、丹念に弄り始める

「ひゃっあんっ、だ･･め･･･」

甘い声が上がりだす

「なんだ･･･いつもより、声が出てるな」

そう指摘され、湖は唇を震わせながら閉じる

（それじゃ･･･つまらねえだろ･･･）

政宗は何も言わずに、湖と唇を合わせると閉ざされた唇にわざと音を立てて吸い付き、舌先で舐めた
すると、その口元が緩んでくる
湖には、気づかれないように笑みを浮かべ、今度はその甘い唇の口内を犯していく

（甘･･･）

「っふ･･･ぁ･･･」

政宗は湖の反応に満足しながら、口づけを続ける
そして帯飾り、帯、腰紐と、湖の着物を押さえるものを器用に早々と外していく

「湖･･･」
「っ･･･」

名前を呼ばれ、ぞわりと這う背中の感覚
やめてほしいと思うのに、止まらない口づけに湖の思考は奪われていく
そして、幾度とも数え切れない口づけが次第に下がっていくのだ

「ひゃぁ･･っ」

政宗の唇が舌が首筋を降りていく
そして、鎖骨に、素肌の胸にまで

（嘘ッ）

身体がすーすーする
身を包んでいた着物や帯がいつの間にか開かれ
今はつり下がっている自分の両手に引っかけられ着物と襦袢はあるが、帯や帯留め外された物が何処にあるのかは、湖には見えていない

「やだ･･･っ見ないで･･･！」

身をくねらせる湖