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激甘エッチなショートストーリー。

第10章 9月。


「給料日だから奮発ー」
弾んだ声で冷蔵庫から白いパックを取り出して星夜に向き直る。
彼は、付き合って3年になる私の彼氏。

私より3コ上の星夜は社会人4年目だから、時々外でご馳走してくれる。そのお礼に、社会人1年目の私はこうしてご馳走を作ってあげるんだ。
今日は彼の大好物。香ばしい匂いに釣られた星夜が隣に並ぶ。

「星夜はレアだよねー」
「ストップ。ブルー」
フライ返しを持つ手首が握られた。

「え? もういいの? お腹壊すよ」と尋ねるけど、ほんのりと色が変わっただけの塊肉を嬉しそうに凝視する彼の横顔に、ふふふ、と笑ってお皿に乗せてあげる。

雰囲気重視の私が用意したナイフは使われることはなくて、フォーク一本で特大ステーキは星夜の胃に収まった。
高かったのに……あっと言う間だ……。
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