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第7章 隠しきれない。



シルバーの太陽に真ん中の部分に赤い飾りが付いている。

「可愛いですね」

目を細めて、ほんまに嬉しそうな顔をする。

なんでもあげたくなるような顔。


霄ちゃんはずるい。


その顔に見とれていると「…これをすばるさんが選んでくれたんですね~」と頬を赤く染めて言う。


っ、これで俺のこと、ただの友達やって思ってたら詐欺やろ?最早。



そこで、霄ちゃんの腕に気付く。

「そのブレスレット…」

とても細く、遠慮がちな飾りのついた、ブレスレットがついていた。


「あぁ、これはお父さんからです。普段けちん坊なのに節目だからって奮発してくれたんです」

ふふっと優しく笑う。
けちん坊と言いつつ、やはり嬉しいのだろう。


「色、真逆になってもうたなぁ」

お父さんからってのは水色。
俺があげたのは赤色。


…赤色なのはお察しの通り

俺のメンバーカラーだから。

俺の色を、
身につけていて欲しい

なんて思ってしまったから。



言えへんけど。


「…お父さんのは特別な時だけつけますけど…すばるさんからのは毎日いつでも身につけますね」

「へ?なして」

お父さんのはなくしたら嫌やけど俺のはええってか??


「いつもすばるさんと一緒みたいで楽しくなれそうだからです!」

そう言って、ネックレスをつける。
…ほんまは俺がつけるって言いたかってんけど今の言葉で動けなくなっていた。



…普段から俺とおると楽しいってことやろ?
いつも俺と一緒おってもええってことやろ??




この子は俺を喜ばすんが上手やなぁ…完敗してる気がする。



「よし、ついた」

少し手こずったようだが、見ると、霄ちゃんの鎖骨あたりに太陽が輝く。

「…似合いますかね?」

「おん。似合う」

ほんまによう似合うてる。

俺の言葉を受けて、「ありがとうございます」と一層嬉しそうな顔になる。











霄ちゃんの言う通り、串ものもどれも美味いし炒めもんも美味い。


で、霄ちゃんは、というと。

「ほんとにぃ最近の飼い主はぁ、いぬをしつけらんないんですよぉ~」

酔ったのか、呂律が全く回らないという訳では無いが語尾が間延びするようになってきている。


顔は赤いし、目は眠そうだし。
あとなんか揺れてる。
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