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炎の月に架かる虹【ONE PIECE】

第6章 華の声


「ねェ、コアラ。」
「ラーラちゃんなぁに?」
「あのさ、サボが仕事してるの珍しくない?」
「そういえば…何かあったのかな?」
「えっ、何だろう?」


それにさっきから・・・


「はぁ…」
「溜息何回目?」
「そうだね。何か悩んでるのかもしれないね。」
「ま、仕事してるのはいいことだし放っておこ!」
「ラーラちゃんって意外と酷だよね。」
「え?」


あ、また溜息。
一体何があったというのだろう。
仕事してるけどペース遅っ!
これじゃただの足手纏いだよ。



「あ、私休憩の時間だ。じゃあね!」
「ゆっくり休んでね!」


ラーラが席を外した途端にサボがコアラに向き直った。
その目があまりにも真剣でコアラも驚きを隠せなかった。


「な、何サボ君?」
「コアラは恋したことあるか?」
「えっ!恋!?」
「そ、そんなでけェ声で言うな!」
「って、サボ君恋って…」


サボがそんな相談してきたのはもちろん初めてだ。
サボ君が恋ねェ。


「サボ君、ラーラちゃんは難しいと思うけど?」
「なっ、何で分かった!?」


女ってのは相手の感情分かんのかよ!!
怖っ!!
サボは図星をつかれて驚いた。


「恋かどうかも分かんねんだ。」
「恋だって思えば恋なのよ。」
「そういうもんか。」
「そうそう。」


やっぱこれって恋なのか。
俺が?
いやー、分からないもんだ。
別に気苦しいわけじゃない。
恋してることが驚きなだけだ。


「あいつのこと好きなんだ。」
「ラーラちゃんがサボ君を好きになるかな?」
「いや…分からないだろ!」
「でもあの性格じゃちょっと…」
「ま、頑張るさ!」
「頑張ってください、はい。あ、仕事もね!」


まさかサボに恋愛相談を受けるとは思っていなかった。
望みは薄いけどね。
だって死にたがって、あらかさまに人を愛さないようなコ好きになったってどうしようもないよ。
幻滅して終わりかなこれは。
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