第5章 華の唄
恋なんて・・・。
「俺に限ってそんなこと…。」
本当に違うと言い切れるだろうか。
好きじゃないわけじゃない。
ただそれが恋に変わるのかという問題だ。
それに好きだとラーラに言ったところで無論拒まれるに決まっている。
ああいう性格と生まれの境遇だから。
「だぁ!もう分かんねェよ…。」
サボは気になりつつも睡魔に任せて眠りについた。
本当にそれは大切だと言える?
愛とか恋愛だとかそんなものに興味はない。
恋愛ゴッコは嫌い。
私は誰一人として愛さない。
ラーラはずっとそう決めていた。
恋かどうかも分からないサボ。
愛を受け入れないラーラ。
たくさんの試練を乗り越えたその先に、光はあるだろうか。