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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第9章 和婚式




新学期が始まり、
忙しくしていた6月。

家に帰ると、アパートの前に
傘をさした早瀬が立っていた。

『…どうした?』

『岩泉先生に、
どうしても教えてもらいたいことがあるんです。』

『なんだよ。』

『あのね、彼氏が出来たんです。』

『…よかったじゃねぇか。』

『で、今度……にい……って』

雨が強くなってきた。
傘を打つ雨の音がうるさくて、
早瀬の言葉がよく聞こえない。

『とりあえず、上がるか?
このままじゃ、濡れちまう。』


…言い訳するわけじゃないけど、
雨降りじゃなければ、
部屋にはあげなかったと思う。

『インスタントだけど、
とりあえず、あったまれ。』

コーヒーを淹れて渡し、
俺はさりげなく、
テーブルをはさんで
早瀬の対角線上に座る。

思わず触れたりしないように、という
自分に対する警戒心からだ。


ほんの2ヶ月会わなかっただけなのに、
早瀬はキレイになっていた。

制服じゃないからか?
肩にかかる髪のせいか?
薄く化粧をしているからか?


…目が離せなくなりそうで、
出来るだけ、直接見ないことにする。


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