第2章 love is over
クラスが離れてあいらとは一切喋らなくなった
なのに俺の気持ちは何も変わってなかった
大学入試も終ってすっかり卒業シーズンに
ふと思った
このままでいいのか、と
……、最後に一度くらい素直になりたい…
なるんだ
放課後あいらを呼び止める
『え、何?えっと、とりあえず久しぶりだね』
「久しぶり…、あのさ話があるんだ
ちょっといいか…?」
『うん…』
もう逃げない、逃げられない
「俺…お前のこと好き…なんだ…
ずっと前から好きだった
今更遅いよな…ごめん
俺ばかだから素直になれなくて…」
『……知ってた、素直になれないことくらい…
でも…ごめんね
今はもう好きじゃないの…
私付き合ってる人いるから』
どう考えても遅すぎたのだ
素直になるタイミングを完璧に間違えてしまった
「そっか、だよな
呼び止めてごめんな、聞いてくれて……
ありがと…」
ありがとうも ろくに言ったことがなかった俺
そんな俺に恋愛なんてそもそも無理な話だ
自業自得というやつか