• テキストサイズ

【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第14章 【縁下兄妹、東京へ行く】後編


「私は動画作るのにハマってるんで。」

木兎は一瞬キョトンとしたがすぐにわっはっはと笑いだした。

「そっかそっか、頑張れよ。」

それは構わないのだがごつい野郎に背中をバシバシされて美沙はまたふぎゃあっと叫ぶ。縁下美沙になってからどうにもこういう事が激増した気がしてならない。

「ままコさんは相変わらず何かあったらふぎゃあだな。」
「どっから来たんか自分でもわからんけど。」
「ライブ配信でもすっかり定着しているみたいだし、流石ネットアイドルままコさん。」
「いやアイドルちゃうから。」
「ただ木兎さんはあんまりバシバシしないように。」
「わりわり、ついよ。てかお前ヒョロヒョロだなー、腕折れんじゃね。」
「何で毎度やっちゃんが言われそうな事を私が言われるんやろか。ちゃんと食べさしてもろてます、大丈夫です。」
「そっかー、じゃあもっと食えっ。」
「何でやねんっ。」
「あかーし、見たかっノリツッコミ来たっ。生だぞ生っ。」
「わかりましたからいい加減ままコさんの手を離すように。女子の体にやたら触るもんじゃありません。」
「あ、こいつ女子だったっけ。」
「これはまずいな。」

赤葦が呟いた瞬間実際まずいことになった。

「縁下落ち着けっ。」

烏野側で木下が声を上げている。

「ホント美沙さん絡んだら面倒だなお前っ。」

成田も必死であり2人は一生懸命美沙の義兄、力を引っ張っているが例のごとく力は仲間を引きずったまま歩きだす。

「おい、あれのどこが心配性が強くなる程度だ。」

木葉が東峰に尋ねて東峰はうぐっと唸った。

「顔笑ってるけど目が笑ってねぇ。」

冷や汗を浮かべて猿杙が呟けば小見がうひゃあと半笑いで呟いている。鷲尾がごくごく低く止めに行かなくていいのかと言った所で澤村がハッとした。

「田中っ、西谷っ、成田達の援護してこいっ。」
「ラジャッす、行くぜノヤっさんっ。」
「おうっ。力ーっ、木兎さんに手を出すんじゃねーぞーっ。」
「馬鹿西谷っ、縁下が誤解されるだろっ。」

菅原が突っ込む後ろで

「いつもああなのか。」

とうとう尾長が月島に尋ねるという事態まで発生した。聞かれた月島は物凄く嫌な顔をして沈黙し代わりに日向が答える。

「美沙がいる時はいつも。」
/ 702ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp