• テキストサイズ

【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第14章 【縁下兄妹、東京へ行く】後編


「え、え、じゃーさっ、」

一方で木兎がぐいぐいと美沙に迫っている。

「お前は何か撮影とかすんのっ。」

どうやら他の連中も気になっていた事らしく美沙はますます注目される。

「いや私は実写撮影やのうて描いてみた動画専門で。」
「何だそれ。」
「自分で絵を描いてそれを動画にするっちゅう奴です。」
「うおおおおお、お前絵描けるのかっ。」
「描けるって言えるんかな、絵下手やしアニメみたいにヌルヌル動かしたりはようせんし。」
「おやおかしいな、最新の動画は髪の毛が風になびく動きが入ってたけど。」
「赤葦さんはまた何言うてはんの。」
「事実だろ。」
「赤葦お前詳しいのな。」
「ハンドルネームままコさんの更新情報はたまにチェックしてるんですよ、木葉さん。」
「マジかどんなんだっ。」
「あ、ちょっと待ってください。」

美沙は肩からかけているガジェットケースから愛用のスマホを取り出す。一同がじっと見ている中、動画投稿サイトのアプリを起動して投稿動画の一覧を呼び出した。ほんの一瞬どれにしようかと思ったがハンドルネームままコの中では珍しく再生数が4桁行った動画をタップする。
スマホの少々弱いスピーカーから音楽が響き、木兎以下他の連中がたちまち画面に集中した。

「すげーっ。」

木兎が叫ぶ。

「何かよくわかんねーけどすげーっ、動いてるってか歩いてるっ。」
「器用だな。」
「そうでもないです、えーと」
「尾長。1年。」
「よろしゅう。とにかく3、4枚くらいしか描いてへんから今日日大したことはあらへんよ。」
「動かそうとした心意気が尊いよな。」
「おいこれなんかボールが動いてるしどうやったんだっ。」
「木兎うるせえっ、耳痛えっ。」
「木葉も大概だぞ。」
「小見やん、それは今置いとけ。」
「ああそれも別に、最初と最後の位置を決めといてから途中の位置を決めたったら後は編集ソフトが勝手に動かしてくれるんで大した事はないです。」
「んで君もフツーに答えんの。」
「ままコさんは大体こうです、猿杙さん。」

音駒連中も感心している。

「あの子あんな趣味あったのか、初耳だな。」

海が呟くと灰羽がでしょーと何故か得意げであり犬岡がうんうんと頷いている。
/ 702ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp