• テキストサイズ

【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第13章 【縁下兄妹、東京へ行く】中編


しばらくして縁下兄妹はチームの連中と合流して新幹線に乗っていた。美沙は谷地の隣、清水の向かいの席に座っていて通路を挟んだ向かいの席にいる日向達1年4人ともわいわい言っていて、清水に暖かく見守られている。

「美沙ー、酔ってないか大丈夫かー。」
「大丈夫やで、何でー。」
「日向それ自分の事なんじゃあ。」
「何ままコさんを同類にしようとしてんの。」
「日向、あんた何かあったん。」
「こいつ青城と初めて練習試合の時、行きのバスで酔って田中さんの股間にゲロった。」
「影山やめろ過去の傷口を抉るなっ。」
「そら難儀やったねえ。」
「美沙ー。」
「そこ嬉し泣きするとこ。ままコさんもすぐ日向甘やかすんだから。」
「いや、日向と田中先輩両方難儀やったんやなあって。」
「俺もだけどな。」
「ちょお影山っ、今の発言で日向の顔がえらいことにっ。」
「はい、エチケット袋パスっ。」
「ナイスや、やっちゃんっ。」
「何やってんだか。」
「美沙さんも楽しそうで良かった。ね、ツッキー。」
「僕は別に。どうでもいいけどままコさん、今日はふぎゃあとか勘弁してよね。」
「失敬な、人が好きで言うてるみたいに。」
「へー違うんだオドロキー。」
「山口通訳っ。」
「誰かがいきなり美沙さん掴んだりしないといいね、ツッキー。」
「山口うるさい。」

そんな美沙の様子を義兄の力も何となく見ていた。

「美沙さん、意外と元気そうだな。」

向かいに座る成田が微笑む。

「てか縁下の事だから美沙さんをこっちに連れてきて隣に座らすと思ってた。」

からかい半分に言う木下をちろりと睨んでから力は俺だってと呟いた。

「いつもべったりって訳じゃないよ。こういう時は谷地さん達と一緒のがいいだろ。って何だよその顔。」

木下はキョトンとした顔、成田は苦笑している。

「成田、べったりじゃないって何だっけ。」
「少なくとも何かにつけて一緒に下校しようとしたり野郎が近づいたら突進しようとする事じゃないのは確かだな。」
「お前らな。」
「おう、それで思い出した。」

ここで出し抜けに田中が後ろの席からにゅっと顔を出してきた。
/ 702ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp