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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第66章 【烏と狐といろいろの話 その7】


そして

「これは、どういったことだ。」

ごく自然な流れで白鳥沢の主将、ウシワカこと牛島若利も現れて今度こそ事態は収拾不可能が決定した。

***

一方で縁下美沙は無事にお手洗いをすませていた。
寧ろ何かあってたまるかという話である。
どう考えても女子マネ達についてきてもらった意味はなく、手間ばかりかけただけだ。

「いやもうほんまに、申し訳ない以外の言葉が出てこおへん。」

戻る道すがら、うなだれて美沙は呟く。
兎(と)にも角(かく)にもとんでもない事態なので、どう埋め合わせをすべきかと真面目に考えていた。

「美沙ちゃん、それこそ本当に気にしないで。」

清水が美沙の背中をポンポンしながら言った。

「こういう時は縁下が誰の言うことも一切聞かないの、みんな知ってるし。」
「それが一番問題ちゃうかと。」
「大丈夫だってえ、美沙ちゃーん。」

今度は白福がやはりのんびりと言う。

「実際人いっぱいいたしさー、私らと一緒だったから迷子になりにくい感じだったっていうかあ。」
「私もそこは雪絵に賛成。」

雀田がシュピッと手を上げ、滑津もですよね、と頷いている。

「と、とりあえず早く戻りましょう。」

谷地が言った。

「青城の人達も来ちゃった以上、縁下さんがどうなってるか。」
「あっ、美沙ちゃん、しっかりっ。」

滑津が声を上げる。

谷地の一言で美沙はまたぐらりと体が傾(かし)いでいた。

「もう、兄さんのああいうとこだけはほんまイヤあ。」

義兄至上主義のブラコンが言うようでは、という話であった。
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