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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第53章 【Sorry for Dali その6】


更にその頃の伊達工業高校、男子バレーボール部が練習している体育館である。

「どうだったよ、茂庭。」
「何だよ、鎌ち急に。」
「何って決まってんだろ、昨日のデートだよデート。」
「馬鹿、そんなんじゃないって言ったろ、俺は単に美沙さんに頼まれて付き添いを」

鎌先に言われて慌てる茂庭に笹谷もニヤニヤと言う。
何故に3人共またバレーボール部の所にいるのかは突っ込まないでおこう。

「いやデートでいいだろ、カレカノじゃないにしても。」
「ささやんまでやめろっ、今二口達がいるんだぞっ。」

茂庭は叫ぶが、時既に遅し。

「へえぇぇぇぇぇ。」

きっちり後輩で現バレーボール部主将の二口堅治が意地の悪い笑みを浮かべて茂庭を見ていた。

「茂庭さん、烏野の半分ボケとデートしたんですか、いいご趣味ですねぇ。」
「だから誤解だってっ、美沙さんがもらったチケット余って困ってて縁下君も都合が悪いから付き添い頼まれただけでっ。」
「いやいやいやそんな言い訳しなくて大丈夫ですって、俺は別に茂庭さんが特殊な趣味でも全然気にしないんで。」
「特殊な趣味ってなんだよ、俺を変態みたいにするなっ。美術展に行くだけで不健全な事あってたまるかよっ。」
「へぇ、美沙ちゃんと美術展行ったんですか。」
「ああ滑津さん、そうなんだよ。ダリのやっててさ、ずっと見たいのが見れたんだ。」
「あら、良かったですね。」
「うん、本当に。飯の時に青城に出くわして、及川が美沙さん見てマジ暴走したのには参ったけど。」
「相変わらず美沙ちゃんモテモテですね。」
「お洒落に興味ないって言ってたけど、私服も似合ってて可愛かった。」
「はん、見た目どう取り繕ったってただのブラコントラブルメーカーだろがよ。」
「ん。」

茂庭はふと、ぶすくれた二口を見て珍しくいたずらっぽい笑顔を浮かべた。
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