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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第48章 【Sorry for Dali その1】


「お聞きの通り、こいつどういう訳か行く先々で他校のバレー部に会っては騒ぎになることが多くて。」
「ちょお、兄さん。」
「ほぼ100パーって話だけど本当かい。」
「ええ。近い所だと修学旅行先で関西の学校引き寄せて大騒ぎになりました。」
「茂庭さんにその話はええって。」
「うわ。」
「あくまで念の為ですが、お手数ですが守ってもらえると助かります。特に青城の及川さんはすきあらば勝手に触ろうとしてくるので。」
「そうなの、美沙さん。」
「兄さん以外は抱っこ禁止って言うてるのにいっつも無視しはります。ところで兄さ」
「なるほど、セクハラ行為か。」
「もしチームの人達もいたら及川さん止めようとする人と美沙に文句を言う人が出てきてそこから騒ぎになるんです。」
「何それ怖いんだけど。」
「あとは喧嘩しないように見てやってもらいたいです。」
「いやあの兄さん」
「ああ、それは承知しているよ。二口との事があるから、ね。」
「事実なのはわかっとうけどめっちゃ微妙な気分。」
「もし騒ぎになって美沙がご迷惑をおかけした場合は俺までお願いします。」
「気にしすぎだよ、縁下君。」
「それとこいつ大食らいなんですが」
「そうだったな。」
「自分のは自分で払うのでどうかご心配なく。」
「むしろ食べ放題の所でも探しとこうか。」
「私別にそんな」

義兄と茂庭が勝手に話を進めるので美沙はオロオロする。
成田が先に言及していたように、いつだって義兄が外出時の美沙へ言い渡す注意事項はものすごく長いのだ。同じように茂庭に対しても謎の項目を並べ立てられてはたまらない。

「それと、」

また義兄が言い始めて美沙は身構える。茂庭がドン引きするような内容を言い出さなければ良いのだが。
しかし義兄はここでそっと美沙の頭に手をやって静かに言った。

「なるべく1人にしないようにお願いします。」

茂庭は微笑んだ。

「了解。」

こういう訳で話は決まったのだった。


なお、一連の流れの中で途中からはっきりコメントしていなかった月島は話が決まったタイミングでこそっとこう呟いていた。

「結局この時点でままコさんは他校引き寄せてるんだよね。」

横で山口が苦笑していた。


次章へ続く
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