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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第47章 【王者の命】その7


「思う以上の質だ。やはりこれは礼をすべきだな。」
「若利クンてば律儀だねん。ままコちゃんは別にいらないって言うんでない。」
「実際言われた。だがそうは行かないと伝えた。」
「つってもどうすんだよ、若利。」
「俺も瀬見さんと同じことをお尋ねしたいです。薬丸、いや、元薬丸の特性を考えると厄介ですよ。最新鋭のガジェットを買ってやるって訳にも行かないでしょう。」
「賢二郎がままコさんを認めた。」
「そうなんですか、川西さんっ。元がついただけですけど。」
「太一も工もいちいちうるさい。てか特に工。」
「何でっ。」
「顔合わせりゃ喧嘩かと思えば今度は呼び方不安定、何とかしろよ。」
「最後にちゃんと名前で呼びましたっ。」
「どうせまた次会った時混乱して不安定になるんだろ。」
「まぁまぁ、賢二郎もその辺でな。」
「大平さんは甘いです。」
「で、結局若利どうなんだ。」

それまくった話を瀬見が戻すと若利はあっさりと答えた。

「食べ物を所望された。」

白鳥沢のメンバーは大半がぶっと吹き出す。

「また随分とざっくりしているな。」

大平が笑いながら言う。

「好みとアレルギーの有無は聞いた。」

あくまでも若利は真面目に答える。

「それもまた随分と律儀なこったな。買ってプレゼントでもすんのか。」

山形に聞かれて若利はそうだな、と呟いた。

「聞いた所によると見た目に反して量を食べるらしい。行ったり来たりは効率が悪い。食事に誘おうかと思う。」

真面目くさった顔でさらりと言われてチームメイト達は一瞬沈黙する。

直後に視聴覚室内でええええええええええええっ、と物凄い野郎共の叫びが上がったのは言うまでもない。


「美沙、どうした。急にブルってして。」
「ごめん兄さん、何か今変な感じがして。」
「まさかまた及川さんが襲来するとかじゃないだろうな。」
「いや悪寒までいかんかったからそれは大丈夫やと思う。」
「いいの美沙さん、そこまで言っちゃって。」
「そない言うけどやっちゃん、今までに色々有りすぎて。」
「セクハラ回数はあの人が間違いなくダントツだからな。」
「う、否定が凄くしづらい。」


【王者の命】終わり
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