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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第38章 【トラブルドゥトラベリング】その4


大騒ぎの一同、しかし当の治は意に介さず一番驚いてぽかんとしている美沙を引き続きじーっと見ている。

「撮って。」

とうとう治はずずいと体を曲げて美沙に顔を近づけた。
すぐ横で友人がでかいやつにそのような真似をされている谷地が気の毒だ、顔が青くなりヤバいレベルでプルプルしている。
美沙は美沙でやや混乱気味の頭でここまでされるなら受けんと失礼かなと考えた。
後で義兄が聞いたらどう言うやらわかったものではないが。

「私で良」

美沙は私で良ければと言おうとしたのだ、しかし

「待てやコラアアアッ。」

とうとう侑がえらい勢いで割り込んできた。

「サムッ、何抜け駆けしてんねんっ。」
「早いもん勝ちや。」
「さっきまで興味ない連呼しとったくせにっ。」
「関係ない。とりあえずお前邪魔やねん、俺が先や。」
「ファンになったんは俺が先やっ。」
「子供か。」
「ああん。」
「やるんかコラ。」

これで何度目なのか喧嘩しそうな勢いの2人、谷地がひぃぃぃぃぃと叫ぶ。

「美沙さん、まずいよぉ。」

勿論美沙もそのまま放置するつもりはなかった。

「ちょちょ、お2人共そのへんで。」

義兄の力がいない状況で慣れない且つでかい野郎共の間に入るのは荷が重いが仕方がない。
双子は今にもどつき合いを始めそうな勢いでお互いを睨んでいたが美沙が入り込んだので一旦落ち着いたらしい。

「ふん。」

侑が呟く。
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