• テキストサイズ

【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第25章 【パニック at the 文化祭 後編 その1】


「あの、及川さん。」
「やー美沙ちゃん可愛いねぇ。てかいつも可愛いけど今日はおめかししてるから格別かな。」
「またこの人は訳のわからん事を。」
「何だってそんな事ばっかり言うかなぁこの子は、及川さんがこんだけ褒めてんのに。」
「だからこそだろボゲ。」
「何でっ。」
「及川さんは誰にでも愛想ええから信用でけへん。」
「そら見ろ。」
「2人であんまり過ぎっ。いいもんね、俺は可愛いって事実を主張してるだけだもんね。うん、生でミニスカロリータ美沙ちゃんやばい超可愛い。」
「嫌やぁ、スカートの事は言わんといてぇ。」
「え、何で似合ってるのに。」
「ごっつ(凄く)恥ずかしい。」
「まぁあの兄貴がよく許したなってとこではあるわな。」

実際の所義兄の力は許しているのではなく木下や成田に散々過保護ぶりについて言われて我慢しているのが現状なのだがここで及川がにっこり笑ってうんと呟く。

「はみ出てるのも可愛いよね。」

美沙はまたもふぎゃあああと叫びそうになる所だったがそこへゴンッという音が響いた。

「こんのボゲっ、どこ見てやがる変態野郎っ。」
「痛いよ岩ちゃん、それと俺の名誉を毀損(きそん)しないでっ。」
「意味わかってて言ってんのかつーのっ。」
「どうせあれチラ見せ下ぎ」
「黙れクソッたれっ。」
「あと俺は可愛いという事実と似合ってるって事実を主張してるだけだってさっきから」
「もう一発入れてやろうかこの野郎。」
「ええとお客様、それ以上の騒動はご遠慮ください。」

遠慮がちに言う美沙に勢いで立ち上がっていた岩泉はハタと止まる。他の客が凝視していてしかもいつの間にやら青城の他の連中は先に出ていた。巻き込まれたくなかったものと思われる。岩泉は顔を赤くして座り直し及川はけろりとした顔、美沙はやっと収まったとそこから離れたのだが

「何一息ついてんのままコさん」

月島が言った。

「次のお客来てるから早く行ってよね。」

ケーキの補充をしながら繰り出される月島語、落ち着け月島語やしと思いつつも美沙はムッとした顔を隠せなかった。

「どうせやったらモテ島君がコスプレした方が客の入りが倍増やったやろに。」
「こいつ。」
「いらっしゃいませー。」

月島を無視して来た客に挨拶をした美沙は危うくゲッと叫びそうになった。
/ 702ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp