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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第22章 【大人になってもご用心】


「あ。」

日向が小さく言った。大きな声にならなかった辺りは流石妹がいるだけあるのか。

「美沙寝ちゃった。」
「何なのもう。」

月島が呆れ返って言う。

「散々騒ぎを撒き散らしとい挙句寝るとかどんだけ。」
「ツッキー、そう怒らずに。でもどうするんだろ。」
「美沙さんは保健室につれていきましょう。縁下君、僕と一緒に。」
「はい。」
「だあああもう毎度毎度この半分ボケはっ。」
「烏養君、声が大きいです。」
「武田先生も大変ですね。」
「慣れてますから。」
「というかうちの及川がホントすいません。」

そうして縁下美沙は義兄におんぶされ、顧問の武田の付き添いのもと会が終わるまで保健室に寝かされたのであった。


「それにしてもどうしてお酒入りのお菓子が混じってたんでしょうね。」

戻ってきてから武田が言った。

「心当たりがある人はなるべく早く申告するように。」

顔は笑顔だがさりげない圧があり、烏野勢は勿論青葉城西側も烏野の監督怖いと震え上がったという。


その後縁下美沙は交流会が終わった頃合いに保健室で目覚めた。

「あれ、私何で。」

いつの間にか保健室のベッドの上、美沙は布団の中で困惑する。

「美沙、大丈夫かい。」

声をかけられて振り向くと義兄の力、烏野排球部の連中及び青葉城西の連中が勢揃いしていた。

「兄さん何がどないなっとんの、私何で。それに何で皆さん勢揃いなん。」

言うと月島がちょっとと声を上げる。

「まさかアンタ一連の事なーんも覚えてない訳。いい度胸してるよね。」
「どういう意味、訳わからんのやけど。」

むっとして言う美沙に月島はスマートフォンを取り出して何やら操作する。悪い笑みを浮かべながら突きつけられた画面、流れる動画を見て美沙の顔がみるみるうちに赤くなっていった。

「ふっぎゃあああああああああっ。」

あまり広くない保健室に美沙の叫びがこだまする。瞬間美沙はビョインッとベッドから飛びだした。
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