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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第21章 【初めてのアルバイト】完結編


「ちょお、私別に妙ちゃうもん。兄さんがいらん言うてるのにお迎え来るんはかなんけど。」
「半分ボケは突っ込むかボケるかはっきりしやがれはっきりっ。」
「突っ込んどうもん、ウシワカさんがボケるから。」
「俺はボケてなどない。」
「まー若利クンは天然ボケだからねぇ。」
「どっちもうるっせぇわっ。」
「そちらこそどうなのだ、及川はまたセクハラ目的か。」
「ちょっとウシワカちゃん、俺を不審人物みたいに言わないでくんない。」
「そこの娘は先日セクハラされたと言っていたが。」
「美沙ちゃんっ、何てこと言っちゃったのっ。」
「せやかて(そういうけど)ホンマやん。」
「そればっかは俺も擁護できねぇな。」
「岩ちゃんまでっ。」
「何かよくわかんねーけど」

ここで瀬見が口を開いた。

「お前おっかけが行き過ぎてストーカーに片足突っ込んでるってことか。」

そうみたいですねと川西までもが言う為及川はますますヒートアップする。

「さっきからチームの連中まで何なのしつれーなっ。俺は単にハンドルネームままコちゃんのファンなの、リアルじゃなかなか会えないんだからチャンスを逃さないの。」
「電脳のファンなんですかっ。」
「ちょお五色君聞き方。」
「そうだねぇ、投稿者のブクマはしてるね。後俺メッセアプリのIDも交換してるから。」
「すっげぇ気色悪い手口でな。」
「ちょっと岩ちゃん、人聞き悪いっ。」
「意外過ぎますっ、ね、大平さん。」
「そうだな、工。」
「お前だったら他に相手がいるだろうによ。」

山形がズボンのポケットに両手を突っ込みながら言った所で及川はフフンと何故か得意そうにした。蚊帳の外状態の美沙はとりあえず商品を棚に入れ終わったのでレジがあるカウンターの後ろに隠れて顔を半分だけ出している。まるで銃撃戦に備えているかのようだ。勿論それは冗談であるが実際白鳥沢勢と青城勢は再び睨み合う格好となっていた。

「まったく、これだから目のない奴らは困るよねー。」

腕組みをして頭をそらす及川は何か色々間違っていると美沙は思う。

「ウシワカちゃんも相変わらず美沙ちゃんを変な子としか思ってないみたいだし。」
「変には違いないでしょう。」

牛島の代わりに白布が言ってそれは思い切りカウンターの後ろの美沙に突き刺さる。
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