• テキストサイズ

【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第20章 【初めてのアルバイト】後編


白鳥沢で妙な流れがあったのだ、ここでも起きない訳はない。

「マジでっ。」

青葉城西高校男子バレー部の部室で主将の及川徹が声を上げている。

「美沙ちゃんが看板娘してんのっ。」

横で幼馴染である岩泉一がうるせえと片耳に指を突っ込んでいるが御構い無しである。

「看板娘とは言ってねえしままコって確定もしてねえぞ。」

情報を持ち込んだ花巻貴大は淡々と言うが及川はでもさと続ける。

「関西弁っぽい女の子がお店番してんでしょ、ここいらで関西弁ってそうそういる。絶対美沙ちゃんだって。」
「仮にそうだとして別にどってこたねーだろ。」

岩泉に冷たく言われても及川は話をやめない。

「何で、オフラインで美沙ちゃんに会えるって事じゃん。」
「お前をそこまで駆り立てるのは何なんだ。」

松川一静が呆れていうも及川は止まる気配がなかった。チームの連中はおいどうするよという雰囲気になる。

「真偽を確かめる方が早いかな。」

2年の矢巾秀が言った。

「それで本当にあの子だったらそれはそれでヤバくないか。」

同じく2年の渡親治が言う。

「及川さんが暴走して営業妨害になったりして。」
「その時は一発入れて黙らせればいいでしょ。」

阿呆くさいと言いたげなのは1年の国見英で横にいた同じく1年の金田一勇太郎がおいっと慌てる。

「お前それは行き過ぎだろ。」
「今までのパターンから言ってそんなノリだろ。それとも温田さんに来てもらうか。」
「いやそれもどうかとってか先輩を鎮静剤扱いするなよ。」
「他に手が思いつかない。」
「ままコがバイト。」
「京谷は行く気まんまんらしいな。」

ニヤニヤする矢巾を京谷賢太郎がジロリと睨む。

「勝手に決めてんじゃねえ。」
「じゃ好きにしろよ。」
「行く。」
「そら見ろ。」
「ぶっとばすぞ。」
「おーし、じゃあ帰りに行こっかー。」

ワナワナと震える岩泉の横でわーいとばかりに喜ぶ及川、結局話は決まってしまった。
/ 702ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp