• テキストサイズ

【HQ】春が始まる。(烏野逆ハー)

第12章 影山くん。




「ひどいこと言ってごめんな。でも、さっき言ったこと、ちゃんと考えてほしかったんだ。」



「菅原先輩…あの………」





きちんと伝えなければ。



出会った日から、先輩にもらった優しさ。
私を好きになってくれたこと。



「今まで、本当にありがとうございました。ご卒業、おめでとうございます…」



「ああ、ありがとな!」



先輩の優しい手が、私の髪に触れる。
その手は、軽く頭を撫でるとすぐに離れていった。



爽やかに笑った先輩は、そのまま教室を出て行こうとする。
出入り口のところで、最後に振り返った。








「俺、菜月のことが好きだったよ。誰にも負けないくらい、好きだった。」








幸せになれよ。



/ 767ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp