• テキストサイズ

白いアリスは彷徨う

第30章 御柱タワー











猿比古の後を追いかけて行くと、先ほどの部屋よりも上の部屋に着いた。





「猿比古様!?」


猿比古「怜に会わす。」




部屋の前で待機していたのはウサギだ。



ウサギ「しかし・・・!」

猿比古「こいつ等には知る権利がある。・・・違うか?」




猿比古にそう言われて何も返せなくなってしまったのであろうウサギはスッと引き下がった。









猿比古「・・・どうぞ。」



音もなく開かれた扉。






部屋に入ると、その部屋にはベッドが1つ置かれているだけだった。




ベッドに寄って行くと、そのベッドには怜がいた。





シロ「・・・ぇ・・。」






かなり幼い姿で。





怜「?ひこ、この人達だぁれ?」

猿比古「怜を心配してきた人たちだよ。」
怜「・・・私のお知り合い?」





アンナ「・・・怜・・?」

怜「ひこ、仁多また寝ちゃったの!」


よく見れば、ベッドには怜とは別の塊が布団の中にあった。



多々良「もー、仁多またここで寝ちゃったの?」
怜「一人は嫌なんだってー。」




怜は楽しそうに笑っている。



琥珀「怜、この人達の事知ってる?」


怜「・・・んー、わかんない。ごめんなさい。」


琥珀「・・・いいの。ありがとう。」





月「怜、また来るね。」
怜「うん。またね。」




多々良を残して、全員部屋を出た。






シロ「・・・アレって・・。」

猿比古「・・・力を使った代償みたいなものだ。」
ネコ「怜、ワガハイ達の事覚えてないの!?」
猿比古「みたいだな。一時的なものだと言われたが・・・。」

志摩「怜が目覚めて5日。何も思い出す気配はないんだ。」




猿比古「医者が言うには、身体が力に耐えきれなくなり、力に耐えられる時期の怜に戻ったらしい。だが・・・。」

月「怜、ずっと体調が悪い。」

クロ「・・・!」
琥珀「力の影響か、身体の変化のせいか・・・残念ながら、原因は分からず、どんどん悪化する一方なの。」






/ 172ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp