第7章 崩壊
フェリドを殺す。
強くならなきゃ。もっと強くならなきゃ。
周りのビルの窓ガラスに映る私の姿は、もとの私の姿なんてなくて、髪の毛は長くて黒髪で、目つきは鋭かった。それに、2本の角が生えていた。
私は鬼に力を借りた。
というか、鬼に私の体を貸したもうなものなのだが。
返されることはもう来ないかもしれない。
私は鬼の力のおかげで、フェリドを追い詰めることができた。
腹部に槍を刺す。
痛くないのか?
なんの反応もない。
まぁいい。
死ぬ相手の反応を見る意味もない。
そう思った瞬間、首元に寒気を感じる。
首元をみると1本の剣。
「そいつから剣を抜け。それ以外の行動をすれば殺す」