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My important place【D.Gray-man】

第49章 つむぎ星に願いを



「んだよ何か文句あんのか」

「べっつに」

「……」


 白々しい顔でそっぽを向くラビに、神田の顔が歪む。
 またそこでひと悶着起こる前にと、雪は急いでハグリッドに話題を戻した。


「気遣ってくれて、ありがとう。でも店長さんとその約束をしたのは私だし、責任を持って自然に返すよ」

「…そうか…」


 それでも余程残念だったのか、しょんぼりと返すハグリッドには覇気がない。
 山のように大きな体をしているのに、それが小さく見える程に。


「え、と…あの、ハグリッド」

「なんだ…?」

「私、ニフラーのことは詳しくないから。自然に返すなら、何処がいいか教えてくれる?」


 余りにもその凹み具合に、ついフォローを入れてしまう。
 すると雪の問いに、忽ちハグリッドの目が輝いた。


「そうか! ふむ、ふむ、そうだな! よぅし力になろう!」

「うわ、ハグリッドにスイッチが入っちゃったよ…イタッ」

「馬鹿ね」


 顔を顰めるロンの脇腹を、ハーマイオニーが肘で小突く。
 ハグリッドの為に敢えて問うた雪の気遣いを、無碍にするなとばかりに。


「まずニフラーはだな…!」

「待ってハグリッド。此処で話すには人が多過ぎるわ。何処かに腰を落ち着けた方がいいんじゃない?」


 一度スイッチが入ってしまえば、延々とでも魔法動物のことを話していられるハグリッドだ。
 その熱がヒートアップする前に、すかさずハーマイオニーが提案を出した。
 こんなに大勢の人が行き交う場所で話すには、場所が悪過ぎる。


「ん? おお…そうだな。それがいい! ユキよ、今からちょいと時間はあるか?」

「うん、大丈夫。それに私もハグリッドに話があったから丁度いいよ」

「話、か? なんだ?」

「それは座れる場所を見つけてから話すよ」

「それならあそこは? アメリアのカフェ。丁度近くにWWWもあるし」

「えっ」


 ハーマイオニーの提案に、一番に反応を示したのは雪だった。
 その期待を沿えた表情に、予想通りだとハーマイオニーも笑う。


「どうせならあの二人に会いたいんじゃないかと思って」

「うん! 会いたい!」


 即答で頷く。
 元々雪が捜し求めていたのも、他ならぬ双子のフレッドとジョージだったのだから。

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