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閑話休題?ーNARUTOー

第15章 甘酒、干柿、減らず口


「・・・・干柿さん。何ですかコレは・・・」
「何って干柿ですよ。知らないんですか?干柿を」
「これは・・・笑いどころですか?」
「は?」
「・・・いや、突っ込みどころか?・・・あの、どこから手をつけていいのか検討次第もつかないのですが、これをどうしろと・・・?」
「何をゴチャゴチャ言ってるんですか、あなたは。面倒くさい人ですねえ。さっさと食べなさい」
「た、たたた食べる?は、これ、下さるって事ですか?」
「要らないんですか?」
「要るも要らないも、何ですか急に。21世紀が始まってまだ16年ぽっちですがね。早くも今世紀最大の困惑に襲われていますよ、私。残りの84年分の困惑という困惑が、フワッフワしてそこら辺を漂っちゃってますが、わかります?」
「・・・・全然わかりませんよ」
「でしょうね・・・私にも全然わかりません」
「また勢いで訳のわからない事を言う・・・」
「すいませんね。それだけ困惑してるんですよ。何だって急に干柿さんが干柿なんか持ち出すんです?訳わからなくもなりますよ。貴方洒落のめすような方じゃないでしょう?て事は何らかの意味がある訳で、それがサッパリわからない」
「干柿嫌いですか」
「干柿好きですよ」
「じゃ食べなさい」
「はあ・・・・頂きます・・・」
「お茶要りますか?」
「自分で淹れます。お構い無く」
「淹れますよ。座ってなさい」
「・・・・何ですか?いよいよ今日という日が私の命日になるんですか?止めて下さいよ干柿さん」
「お茶くらいで大袈裟な・・・」
「最後の晩餐ならお茶じゃなくお酒がいいんですがねえ・・・干柿も大根と膾にして酒のあてにした方が・・・」
「粗末な最後ですねえ・・・」
「・・・・晩餐が抜けるとびっくりするくらい失礼なニュアンスになりますねえ」
「ええ、実にあなたらしい感じになりますね」
「・・・・何ですか、この干柿は喧嘩を売る為の手の込んだ小道具ですか?流石に捻りすぎで全然伝わって来ませんよ、干柿さん」
「全然伝わりませんか」
「まるっきり伝わりません」
「それはあなたがバカだからですよ」
「言われ慣れて来たとは言え今日はまた一際力強く言い放たれますねえ・・・・」
「今日は何日ですか?」
「はあ?弥生の14日ですよ」
「・・・・・弥生?」
「はあ」
「先月は?」
「如月でしょう」
「・・・・・来月は?」
「卯月です」
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