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閑話休題?ーNARUTOー

第4章 これで萎えない鬼鮫は凄いー鬼鮫ー


やはり細い。薄着の姿を見ると十四五の男児のような体つきだ。発育不全と言っても過言ではない。
鬼鮫はお茶に口をつけて、湯呑みの縁越しに牡蠣殻へしかめ面を向けた。
「偏食の弊害が思い切り出てますね、体に」
「今それどこじゃないですよ。は空気読んで下さいよ」
骨格は悪くない。しかし如何せん肉が薄い。
立ち上がって牡蠣殻の後ろに回り、貧相な体に腕をかけた。腰を屈めて抱き締めると、牡蠣殻は窮屈そうに鬼鮫の腕を退けようとしたが、鬼鮫は頓着しない。
「倒錯的な絵面になりかねませんねえ、これは。傍からみるとまるで私に稚児趣味があるかの様だ」
「・・・それは即ち私が年相応に成熟していないばかりか女にすら見えないと、そういう事ですか」
「まあ、平たく言えばそうですね」
「じゃ止めて下さいよ、こういうの。干柿さん、見かけによらずくっつきたがりますよね?これがかの有名なお身体に触りますよってヤツですか?」
「フ。落ち着くんですよ、触れていると」
「あら、案外可愛らしいところがおありになりますねえ」
「危害を加えるのに便利でしょう。すぐ手にかけられると思うと気持ちが平らかになります」
「ははははは・・・リアクションに困りますねえ。そういう事なら今すぐ放して下さいよ。物騒な・・・」
「厭ですよ」
「何なんですか一体」
牡蠣殻はキションとくしゃみをした。
「風邪ひきますよ。薄着してると」
「だから・・・」
振り返った牡蠣殻と鬼鮫の視線が間近くぶつかった。
「・・・・・」
鬼鮫が牡蠣殻に顔を寄せた。
互いの唇が触れかけたところで、牡蠣殻が退いた。
「ヒッ・・・クシン・・ッ」
「・・・・・・・・・わざとかと思いますよ、あなたのこういうところ」
「いやだから、寒いんです。仕方ないでしょう」
「・・・一向に色気のある展開にならないのはあなたのせいですよ」
「ええ!?そういう展開になりたいんですか!?私と!?何考えてんですか、干柿さん!正気ですか!?」
「・・・何です、その反応は。私何かおかしい事言ってますか?自然な事でしょう?」
「好きあってる者同士ならそうでしょうね」
「違うんですか」
「だって干柿さん、どっちかったら私をお嫌いでしょうよ」
鬼鮫は脱力した。
「・・・成る程。わかりました。どうも噛み合わないと思っていたら、あなた、何にもわかってないんですね・・・」

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