【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)
第9章 親善パーティー大作戦
低い声が、間近で響く。
「・・・・・・ルイ」
令嬢「それは・・・っ・・・」
ルイ「聞こえない?・・・『プリンセス』に何をしている」
静かだけど冷たく響く声に、
令嬢の方々の表情が強張っていく。
(どうして・・・・・・)
令嬢2「・・・っルイ様は、この子をプリンセスとして認めていらっしゃるの?」
ルイ「認めてる」
(・・・・・・っ・・・)
揺らぎのない声が、
頭の上から降ってくる。
ルイ「それに、俺の意見がなくても・・・この光景を見ればわかるはず」
見上げたルイの瞳には、
淡いキャンドルの灯りが揺れている。
令嬢「けれど・・・っ・・・」
なおも食い下がろうとする令嬢に、
ルイは冷え切った声で告げた。
ルイ「・・・他国の国王陛下がいらしてる。これ以上、余計なことを言うなら・・・・・・消えて」
令嬢「・・・・・・!」
令嬢の方々は
悔しそうに唇を噛み締めると、
弾かれたように駆け出して行く。
遠くなる足音を私はただ、
聞いていた・・・――。