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【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)

第14章 名付けることのできない気持ち






 アルバートさんや
 シュタイン城の使用人さんに見送られて、
 ゆっくり車が動き出す。

 離れていくシュタインのお城を見つめて、
 私は深くシートに身を沈めた。

(・・・たった1日だったのに、すごく長く感じた)

 ふっとルイの横顔を見つめると、
 向かっていた時と同じように
 窓の外を見つめている。

 だけど
 その表情は向かっていた時とは違って、
 どこか柔らかかった。

(・・・自分に何かできたなんて、思っていないけど)

 向かっていた時の
 ルイの表情を思い出して目を伏せる。

(・・・この表情が見られて、良かった)

 思わずふっと頬を緩めると、
 ルイが私を見て首を傾ける。

ルイ「・・・なに」

「・・・なんでもない」

ルイ「・・・なんでもないのに、笑えるの?」

「・・・笑ってない」

 怪訝そうに眉を寄せるルイから
 視線を逸らして、
 窓の外を見つめる。

(あ・・・・・・)

 スモークガラス越しの景色に、
 少しだけ目を見張る。

(・・・向かってる時は全然、気づかなかった・・・)

「・・・ねえ、ルイ」

ルイ「ん?」

「今日の予定って、ウィスタリアに戻るだけだったよね」

ルイ「・・・そうだけど」

 窓の外を流れる景色から
 視線をルイに向けて、
 その瞳を見つめた。

「・・・ちょっとだけ、寄り道しない?」



 ・・・・・・・・・・・・



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