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ワールドトリガー【中・短編集】

第3章 リア充――出水公平


昼休み屋上

「これがリア充か……ムカつくじゃん?」

「それにしても………くっつきすぎだろ……」

米屋、三輪は目の前の光景を見て言った

出水が座っている膝の上に夏海が座っている

『公平、またパン?栄養かたよるよ!』

「うめーからいーんだよ!ほれ」

出水が差し出した食べかけのパンを夏海も食べてみる
確かに美味しかったがこんなものばかり食べていてはやはり栄養がかたよる

「夏海こっち来い」

米屋が両手を広げている
夏海は言われるがまま行こうとしたが、出水に抱き止められてしまう

「おい、槍バカ。夏海は俺のだ。手ぇ出すな」

出水の口調は少し怒っているようだった

『ふふっ………公平あったかい』

夏海は何故出水が怒っているのかわからなかったが出水の腕にすり寄った

「ったく……お前も俺から離れるなよ」

『?私はずっと公平と一緒だよ?』

と腕の中から見上げて笑う夏海
出水から見ると上目遣いで見られている

出水は顔を赤くした

「あ、弾バカ顔あけーじゃん!」

「うっせー!」

『公平、怒らない』

そういうと夏海が出水に顔を近づけた

チュッ

『エヘヘ………』

出水はさらに顔を赤くする

「くそっ……仕返しだ!」

と言って雑貨よりも深いキスをした

「…………秀二、俺ら空気だな…」

「………クラスに戻るぞ。堪えられない」

二人の行動に耐えきれなかった米屋と三輪はクラスに戻っていった

『………んっ…………ふぅ………ん………

こ………………へい…………』

チュッ

最後に少し大きめのリップ音をたて二人の唇は離れた

「ちょーかわいい……」

出水は抱き締めた夏海の首筋に顔を埋めて呟いた
その声がくすぐったくて夏海は身を捩る

もう一度キスしようとしたときチャイムがなった

「フッ………あははは!!」

『あははは!』

おかしくなった二人はしばらく笑っていたがキスを再開した

『ん…………ダメ…………だよ…………

…ん…ふぅ…………じゅ………ぎょー…』

途切れ途切れでもちゃんと言う夏海だがそれは聞き入れてもらえない
キスはさらに激しくなっていく



離さねー、俺が満足するまで………

キスをしながらそう思う出水だった



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