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ワールドトリガー【中・短編集】

第14章 強奪――二宮匡貴


マズイ………………というかこの状況はなんだ………!?
あれか!!世に言う壁ドンか!!

…………じゃなくて、どうしてこうなった!!


一週間前………………

「夏海、お前、俺の隊に入れ」

太刀川と食堂で餅を食べていると二宮が来て、第一声がこれだ

『え?嫌だよ』

「お前に断る権利はない」

『いやいや、無理だって』

「残念だったな、二宮」

太刀川はニヤニヤと二宮を見ている

いや、あんたも人のこと笑える立場じゃないからな?
あんただって私にフラれたうちの一人だろ

「…………お前は黙っていろ。おい、いくぞ夏海」

「ハァァッ!!?いや意味わかんねーんだけど!俺が最初にこいつといただろ!!夏海返せ!」

「夏海はお前のものじゃない―――――」

『うんうん!』

「―――俺のものだ!」

『は?』

「違う!夏海は俺のだ!!」

『ちょっっっと待てェェェ!!!!

二人ともおかしいだろ!?私は誰のものでもねェよ!』

口が悪くなるが今はそんなことは気にしていられない

「何いってる。お前は俺のだ」

『真顔で怖いこと言うな!!二宮!』


私は二宮の頭をひっ叩く

「いってェな…………何すんだ夏海………!」

『いや、それはこっちの台詞!私はどこの隊にも入らないの!』

「それは聞き捨てならない台詞だな」

『は?ほんとに意味わかんないんですけど!?』

そういうと私は二宮に腰を引かれた

『わっ!』

そして、私の顎を持ち上げて目をまっすぐに見てくる

「なら、力ずくでやるしかないな………」

二宮は私の腕を引いて食堂を出ていく

「おいっ!!待て!二宮!!」

太刀川が後ろで叫んでいるが二宮は構わず歩いていく

『ちょっと!まさか……………!?』

「そのまさかだ」

二宮はニヤリと笑う
私は身の危険を感じて後ずさりするがガッチリと手を捕まれていて逃げることができない

「俺とランク戦をして俺が勝ったら二宮隊に入れ」

『やっぱり!!やだよ!勝てっこない!!』

「なら、決まりだな。俺の隊に―――――――」

ピピピピピピッッ

その時緊急の防衛任務を知らせる連絡がはいった
その事に驚いた二宮の力が弱まる
私はその隙を逃さず二宮から距離をとった

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