第6章 幼馴染み――影浦雅人
あいつと幼馴染みという関係は俺から断ち切った………つもりだった
「ゲホゲホッ……………」
(クソがっ…………)
俺は昨日から風邪を引いてしまった
昨日は咳が出るくらいだったため、特に気にせず外を出歩いていると、見事にこじらせてしまった
歩くこともままならなくて、飯もまともに食っていない
両親は今地方に出張中で一週間は帰ってこない
ピーンポーン
ベットで寝ていると、インターホンがなった
俺は誰かも確認せず扉を開けた
それがいけなかった
「誰だ………………」
ダルいからだを動かして、かすれる声を無理に出しながら、扉を開けた
『ま、雅人…………大丈夫?』
遠慮がちに聞こえた声に顔をあげるとそこにはあいつがいた
「夏海……………何しに来た。…………今すぐ帰れ……」
俺は夏海を睨みながら言った
すると、夏海は無理に笑った
『雅人……無理しないで………?』
「お前には関係な………………」
バタッ
俺は情けないことに玄関で倒れた
夏海の声が聞こえるが、俺の意識は途絶えた