第4章 幼馴染み
山口side
「おい、山口。お前………いつまで、ここに居るつもりだ?」
「…す、すみません……。」
あの日から3日……
俺は、高校時代からお世話になっていて、今も時折相談に乗ってくれる菅原先輩の家で寝泊まりしていた。
ふたりにとって、完全に邪魔者となった俺は、逃げるようにして、ここへとやって来た。
ふたりにはなにも言わずに家を飛び出してきたから、仕事に必要な最低限の荷物以外は、全てあの家に置きっ放しのままだ。
…取りに帰らないと。
…荷物をまとめないと。
そう頭では考えていても、両想いになったふたりに会うのが怖かった。
そりゃあ……幼馴染みだけど、、、
昔から俺がふたりのあとを追っていただけで…
ふたりが俺を追いかけてきたコトなんて、あったかな…?
あ、またなんか凹んできた……。
「……おい!大丈夫か?別にコッチとしてはいてくれて全然構わないんだけどさ。
月島も、その幼馴染みも、お前のこと心配してるんじゃないのか?」
…ふたりが俺を心配してる?
…そうなのかな?
そんなことあるのかな…?
ふたりが両想いになっても、まだ、俺の居場所は、あそこに残っているのだろうか…?