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欲望レイン~藤ヶ谷編~

第2章 なくしそうな愛ほど・・・・・・


「ねぇ、俺の事・・・・・・どう思ってんの?」

「好きよ?」

微笑んで言うけど

「じゃあ、またね」

ひらりと片手を振って部屋から出て行ってしまった
俺の欲望は宙を舞っていとも簡単に跳ね返された

何でだよ?俺を放りだしてどこに行くんだよ・・・・・・
誰なの?俺の所からマイコを奪ったやつは
俺よりそいつの方が好きなの?
俺じゃダメなの?

俺と飲みかけのワインが捨てられたように置き去りにされてたまらなく
彼女の手で締められたドアを殴った

次の日にはメールしたのに返信がない
不安と嫉妬で胸が満たされていく
毎日メールを送った、電話もしてるのに応答がない

行き場のない気持ちでどうにかなりそうで、長すぎる夜をもてあましていた
夜一人で居ると脳裏に他の男に抱かれてるマイコが浮かんできて
慌てて頭を振って
やり過ごす
辛すぎて一人で夜を越せなくて
行きつけのバーに飲みに行った

「おー!久しぶりじゃん?太輔」

知り合いが声をかけてくる

「おっ」

「最近どう?忙しい?」

「まー、忙しいかな?」

「そう言えば、あの子とどうなってんの?別れたの?」

「え?マイコ?」

「うん、この前表参道で見かけたんだけど・・・・・・男と一緒だったぞ?どーなってんの?」

「え・・・・・・」

俺の顔色を見て慌てて

「あ、ごめん!忘れて。俺の見間違いかもしれないから、結構離れてたし」

と誤魔化した

「ホントかよ?それ?」

「いや、だからわかんないって。って言うかもうあの子はやめた方がいいんじゃない?他にもいるだろ?太輔ならいくらでも?」

「ダメなんだよ、あいつじゃないと」

「お前そんなに惚れてんの?」

「アイドルのくせにダサいぞ?」

軽く笑われてしまった
そんなのわかってる
ダサいことなんてわかってるよ
でも、惚れてるんだからしょうがねーじゃん
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