第2章 輝いてみえて
「ふぁぁ。」
(眠いなぁ。)
昨日火神くんのお見舞いにいったら随分…というかもうすっかり元気でバスケの話しで盛り上がってしまい家に帰るのが遅くなってしまった。それから昨日の手帳のことを考えていたらすっかり寝不足になってしまった。
「おっす黒子!」
ドンッ
「げほっ。火神くん。おはようございます。具合はもういいんですか?」
「ばっちり!」
「そうですか。よかったです。」
いきなり背中を叩かれて一瞬息が詰まったが、火神くんが元気になったという実感がしたので許すことにした。
「あー早くバスケしてぇよ。」
そして当の火神くんは僕が咳込んだこともとくに気になどしていなく、バスケをしたくてうずうずしている様子。
ほんとにバスケバカですね、なんて心のなかで思っていたら火神くんが黙っていた僕を不審に思ったからか、「どうした?」と聞いてきたので内心ちょっと焦りながら「なんでもないです。」と言い朝練へ急いだ。
「あの日向せんぱい。」
朝練が終わって僕はあの手帳の人のことについてせんぱいたちに聞こうとおもって声をかけてみたものの
がやがや
だからさー
あははは
だれも僕の声に気づいていない様子でみんなで話しに盛り上がっていた。
はぁ、とため息をついた。こんなことは日常茶飯事だが、正直めんどくさい。何がめんどうかはわからないがとりあえずめんどくさい。
僕は意を決して「あの。」とせんぱいたちの間に入った。
「だよ…うぉぉっっっ!?黒子!お前いつからそこに!」
「ずっといました。」
それより…と何事もなかったように本題に入ろうとしら
「おいっ」っとせんぱいたちはすかさずツッコミをいれた。その隣で伊月せんぱいが何かひらめいたようだった。なんか嫌な予感が…
「はっ!虫が無視っ……」
「だまれ!ダアホっ!」
やっぱり…。伊月せんぱいがダジャレ(?)を思いついてしまったようでめっちゃドヤ顔で言ったら、すかさず日向せんぱいの怒声を浴びた。