• テキストサイズ

~囚われの姫君~【中世☆黒子のバスケ】

第9章 【第八章】悲痛の想い



『なんで私は、何にも出来ないんだろう…』


速度をあげて、桃井を乗せた馬は走る。

秀徳の領城まで、あと少し。




3日前

王都:城内




『!!!…美桜……?…』


桃井は、総一に鉄格子に押さえ付けられていたが、目の端で捉えた。

美桜は、投げ入れられていたナイフで乱暴に自分の髪の毛を切ったのだ。

綺麗な栗色の長い髪の毛。


『そんなに私に見られたくなかったかい?』


総一の汚い笑い声が響く。
そして、桃井の身体を、美桜がいる檻側に身体を反転させ、美桜に向かって叫んだ。


『この娘を助けたければ、その髪の毛を柵の外へ置くんだ。』

『美桜!駄目っ!私はどうなってもいいから、コイツの言葉にしたがわないいで!!』


檻の方を向かされたので、桃井は美桜の顔を、見ることが出来て良かった。
美桜は、見たこともないほど泣いて顔はぐちゃぐちゃだった。


/ 97ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp