• テキストサイズ

~囚われの姫君~【中世☆黒子のバスケ】

第6章 【第五章】新しい仲間


火神は、自分の背丈程の巨大な剣を振り回し、白のハチマキをした戦士を倒していく。
しかし、その剣は鞘から抜かれていない状態で、


「ダァーーーーーーーッ!!!」

「ッラァッ!」

「ッシャーァー!」


一振りで、五人はぶっ飛ばす破壊力に、誠凜騎士団は目を見張って興奮した。


「ねぇッ!誰っアレ!?!」


小金井が興奮して、席から立ち上がり、長身赤髪の強面を指差した。


「火神大我クン。」

『…やっぱり、とんでもない資質…。是非うちの軍に入って欲しいわ。』


リコは、火神を客席から観察し身体の数値を出していく。


「…アイツ強いなぁ、こりゃ赤軍の完全勝利かぁ?」


日向が険しい顔をして呟くと、横に座っていた伊月が、異様な光景を目にしていた。


「…なぁ、でも赤軍も結構倒れてないか?」

「え?」


競技場内全体を見渡すと、確かに火神がめざましく白軍を倒していくが、赤軍の戦士も沢山倒れている。


「白軍にも強い奴がいるのか…?」


誠凜騎士団は怪訝な顔をしたのだった。



『…なんだ?……
強そうな奴なんていなかったはずなのに。
…何で赤軍の戦士も倒れてるんだっ!』


火神は白軍を蹴散らしながら、会場を見渡す。
しかし、やはりそれらしい猛者はいそうにない。


『だから、何なんだッ!?』


奇妙な感覚に襲われながら、試合は終わった。




「試合しゅーーーりょーーーっ!!!」


高らかと低く響く角笛で、戦いは終わり、会場はまた興奮につつまれた。


「この大会、赤軍の勝利ですっ!!!!」

「「「「「オォォーーー!!!」」」」」


歓声鳴り止まぬ競技会場の祝福、それは明らかに火神に向いていた。
彼の超人なまでの破壊力に、興奮せずにはいられなかったのだ。


「行くわよ。」


騎士団を率いて、リコは火神の元に行くのだった。


/ 97ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp