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Dye D? 3

第21章 二人なら







 安田と錦戸は左右逆の屋敷を話す事なく

歩き続けていた



曲がり角では気持ち悪くなっていく



いつもと違う事が

これほど精神的にやられるとは

そう感じながら雪を探していたのだった






また左右逆の角を曲がった時に

錦戸は静かに口を開いた





錦戸「この世界が何となく分かってきたな・・・」





錦戸は顎を触りながら言うと

その言葉を聞いた安田は






安田「俺は

ここが気持ち悪くってしゃないわぁ」






そう言いながら辺りを見回し

うんざりした顔を見せるのだった





錦戸「見慣れた景色やのに

違和感があるからやろ?」





錦戸は自分と同じ気持ちを確かめよと

問いかけると安田は静かに首を振った




安田「ちゃうねんなぁ

なんか言葉に出来んけど

変な気持ちがずっとしとるん」







その言葉に錦戸は足を止めて安田を見た







錦戸「それって、すばる君の言う

嫌な予感みたいか?」







その言葉に安田は無言で頷いた

その返事に錦戸は静かに頭をかきながら






錦戸「まぁ、敵はこっちに居るやろうから

その感覚かもやな

敵に見つかる前に早く雪を見つけよう」




静かに安田の肩を叩くと足を進めた

しかし安田は足を動かずに

その場で錦戸に尋ねた










安田「なぁ、亮ちゃん!

俺らが敵に勝てて雪を守れると思ってるん?」







安田は錦戸の背中を見つめ返事を待っていた

すると、歩み続けていた足を錦戸は止めると





錦戸「横山くんの言葉を借りるなら

俺らに負けはない・・・・」





安田の方を向くことなく告げた後

静かに振り返ると





錦戸「なぁ俺ら二人ならさぁ

何でも出来るやん

そうやろ章ちゃん?」





そう言うと嬉しそうに

子供のように笑ったのだ






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