• テキストサイズ

Dye D? 3

第14章 絶体絶命




その時だった

扉が大きな音をたてて開き

黒い人影が丸山に体当たりした





首を絞めていた丸山が横山の上から

飛ばされて横に転がった事で

横山はやっと息が出来るようになった



咽ながら、横山は助けに来た者を見た




丸山「横山くん、大丈夫?」



助けに来た丸山は身体を起こしながら

心配して聞いてきた



まだ声が出せない横山は頷いた



襲って来た黒い瞳の丸山は

ゆらっと立ち上がると

嫌らしい笑い声を響かせて

姿を変えていった



『ふっふっふっ・・・・』




丸山と横山が見ている前で

頭から黒のローブを被っている者になった




丸山「お前は・・・・」



丸山の顔が青ざめるが

力のない横山の前に立ちはだかった



丸山は、何があっても

横山を守るつもりだった




その姿を見ると

ローブの者が静かに霧のように消えたのだ



消えた後も動けなかったが



しばらくの静けさに

横山、丸山の顔から安堵のため息がでる



横山はやっと安心して

床に散らばった資料の上に

仰向けに寝っ転がった



そして、まだ痛む喉をおさえた



丸山「大丈夫?」


丸山が心配そうに自分の真上から

見下ろしていた



その丸山に微笑むと



横山「ほんまに、助かったわ」




横山はお礼を言うと目をつぶった

丸山は横山の横に腰を下ろした




丸山「嫌な予感がしたんだ・・・」




その言葉に横山の片目が開き

ちらっと丸山を見る



その姿に丸山はクスッと笑うと




丸山「今は一人にならない方がいいよ・・・」



そう優しく言った

その言葉にまた横山は目をつぶると

悔しそうにつぶやいた



横山「・・・あと3日間はな」



その言葉に丸山は寂しそうに

微笑んでいたのだった
/ 291ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp