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Dye D? 3

第54章 残像







 ミヨが目を覚ますと

自分はベッドに寝かされていた



その事に一瞬

驚いたが部屋に人の気配を感じて

寝かされていた事を納得したのだ



自分の部屋のソファーに渋谷が

だるそうに座り

ボーっとしていたのだ




また彼が自分を助けたくれたのだと

ミヨは知ると

急に胸が熱くなって行くのを感じた




その時だった

渋谷はゆっくり頭を動かし

ミヨを見ると




渋谷「・・気が付いたんか?」



その言葉に

ミヨは頬が赤くなりながら頷いた



そんなミヨを見ると

渋谷はもうこの部屋には用事はないと

静かに立ち上ったのだ

その姿を見たミヨは

渋谷を止めようと

ベッドから立ち上がろうとしたのだ




その事に渋谷が少し困った顔をして

躊躇するように止めたのだ




渋谷「まだ、無理はすんな」



その言葉にミヨの動きが止まる

自分の勝手な行動は

この人を困らせるのだと




そのミヨの動きを見た渋谷は

言葉を続けた



渋谷「意識を失って倒れてたんや・・・

無理したらアカン」



それを聞いたミヨは静かに頷いた



しばらくの間

二人は沈黙していた



しかしミヨはある事を思い擦れた声で

渋谷に言ったのだ





ミヨ「・・・もう時間がないですよね」




その言葉に今の渋谷は

答える事が出来なかった



ミヨには

それが返事だと分かり小さく笑ったのだ



その微笑みに渋谷は違和感を感じていた

ミヨは渋谷を見つめ告げたのだ




ミヨ「お腹の中から一緒だったんです

ずっと・・・・

だから・・・・」




寂しそうな声だった

渋谷は冷たい瞳で見つめ




渋谷「やから

一緒に消えるつもりなん?」



その言葉にミヨは返事が出来なかった




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