第49章 喪失【目的】

すると横山が小さい声で囁いた




横山「なるほどな・・・」



その横山の嬉しそうな顔を見て

村上が声をかけた



村上「横、

ヒントの何か見つけたんやろ？」




その言葉に静かに俯きながら言ったのだ




横山「おん、ぼんやりとやけど

犯人の狙いが見えてきたよ」




丸山「犯人の狙い？」



丸山が鋭い所を突いた



横山「それは命のあがきや・・・」



その言葉に渋谷の顔つきが変わった

渋谷には犯人が見えてしまったから




その渋谷の表情を

丸山は悲しそうに見ていた

渋谷が望んでいない結果だったから





錦戸「じゃぁ、赤ん坊は？」



錦戸は胸に引っかかっている事を聞いた

すると横山は

前を見据えて言った

横山「自分たちの命の代わりやろ

同じ双子やしな・・・・」




予想もしてなかった言葉を聞いて

村上は驚いた




村上「まさか!!!!!!!」



驚いている村上を見ながら言う



横山「敵の狙いは赤んぼやったんやな

早く見付けな

俺らの負けやで・・・」



横山の言葉を聞いて



錦戸「じゃぁ・・・

あの双子を

捕まえて来たらええんか？」



その言葉に横山は静かに首を振った



横山「ここのアイツらは

ただの人間や・・・」



安田「じゃぁ・・・・」



安田は不安そうに横山を見る



横山「大丈夫や・・・・

必ず相手は尻尾をだす

そん時に捕まえたらええんや」



その言葉に不安げに丸山が言った



丸山「でも、赤ん坊が間に合うの？」



誰もの心に闇が浮かんだのだ