• テキストサイズ

Dye D? 3

第42章 カード









だから丸山は慌てて取り繕うとした



丸山「これは仮の話だよ」




丸山は笑いながら必死だった

これ以上

彼女を闇にのみ込ませないように



その言葉にミヨは頷きなら

必死で自分の気持ちを伝えようとした




ミヨ「・・・・・私は

ミナと一緒に生きたいだけです」




その言葉が

なぜか丸山の胸に響いたのだ




丸山「・・・・そっか」




丸山は悲しそうに俯いた

ミヨの気持ちが痛かったのだ・・・




するとそれを聞いていた渋谷が口を開いたのだ



渋谷「決めたんなら

自分で気張らんとな」



そう言うと

ゆっくりと身体を動かし

部屋を出ようと歩き出した




渋谷の背中を見ながらミヨは

彼に感謝を言葉にした



ミヨ「いろいろと・・・・

ありがとうございます・・」




その言葉を背中で聞いた渋谷は

動きを止めると




渋谷「ええんやで、それより

今日はもう、ゆっくり休めよ・・・」




そう言うと

一人、扉を開けて部屋を出て行った




ミヨは渋谷を見送りながら



自然に微笑んでいる自分を感じていた

胸の奥に淡い気持ちに

幸せに感じていたのだ





そのミヨを丸山は

悲しそうに見つめていたのだ



そして自分の吸血鬼の力を呪っていたのだ

自分に見えている未来を・・・・



この儚い命の少女の未来を思うと

悲しさを止める事が出来なかったのだ




丸山は静かにソファーから立ち上がると



丸山「僕も行くから

ゆっくり休んで下さい・・・」



そう言うと

わざと明るく微笑んだのだ




ミヨ「ありがとうございます・・・」



ミヨは静かに丸山に頭を下げて

微笑んだのだ




その姿に丸山は笑顔を残して

部屋から出たのだった




出ると

突然、体を扉にもたれさせると




丸山「横山くん・・・・

カードはどっちに向くのだろねぇ・・・?

僕は見たくないよ・・・」




向こうの世界で闘っている

横山に助けを求めるように

呟いたのだった



/ 291ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp